成長に合わせたケアについて
生後9ヶ月~1歳頃
生後9~10ヶ月頃から上の前歯が生えはじめ、生後11ヶ月~1歳頃には上下の歯が4本ずつに生えそろいます。
前歯が4本ずつ生えてきたら離乳食などを食べる量も増えてきます。特に上の前歯は汚れが残りやすい歯です。
寝る前の歯磨きを習慣にしましょう。
赤ちゃんの上唇(うわくちびる)の裏側と前歯の歯ぐきの間には、『小帯』という粘膜のスジがついています。このスジは成長とともに薄くなって歯から離れていきますが、まだ小さいうちは小帯の幅が広く、前歯に近い位置までヒダがかかっていることがあります。
小帯に直接歯ブラシを当てると痛がり、歯ブラシを嫌がるようになります。保護者の指でしっかりと上唇をめくり、小帯が見えるようにします。その後、小帯をさけて一本ずつ磨くようにして、傷つけないように気をつけてください。
歯みがきをする時は、力加減に気をつける・歯ブラシを歯ぐきに強く当てないなど注意を払ってください。
1歳2ヶ月~1歳6ヶ月頃
1歳2ヶ月~1歳6ヶ月になると奥歯(第一乳臼歯)が生えてきます。
奥歯が生えてきたらガーゼ磨きでは汚れがとれないため、歯ブラシを使って歯磨きをします。
お子さんが自分で歯ブラシを持ちたがる様子でしたら、自分で磨く用の歯ブラシと保護者の方が仕上げをする用の2本を用意しましょう。
お子さんが自分ではみがきをする際は正しい磨き方を教えてあげて、上手にできたらたくさん褒めてあげることが大切です。次も嫌がらずにやってくれたり、歯磨きを好きになってくれたら良いですね!
・生後11ヶ月~1歳頃:上下の歯が4本ずつに生えそろう
・1歳2ヶ月~1歳6ヶ月:奥歯(第一乳臼歯)が生えてくる
・1歳9ヶ月~2歳頃:犬歯が生えてくる
・2歳6ヶ月頃:奥歯(第二乳臼歯)が生えてくる
1歳9ヶ月~2歳6ヶ月頃
前歯から奥歯へと順番に生えていき、すべての乳歯が生えそろう時期は2歳6ヶ月頃が平均的です。
乳歯が生える時期には個人差があるので、多少時期が前後してもほとんど問題ありませんが、気になるようであれば歯医者さんに相談してみてください。
自我の芽生えとともに何でも自分でしたがることが増えてきます。歯みがきもそのひとつ。お子さんが自分でしたがる気持ちを大切にしてあげて下さい。
しかし、大人でもしっかり歯みがきをすることは難しいことです。お子さんが自分でしっかり磨けるようになるまでは保護者の方のサポート、仕上げ磨き等が必要になってきます。
歩行の発達が未熟な幼児期は歯ブラシをお口にくわえた転倒し、喉を突いたりする事故につながるケースがあります。
お子さんが自分で歯ブラシを持つ時は、くわえたまま歩いたりすることのないよう座わるなどの約束をして、保護者の方は事故が起きないようにしっかりみてあげて下さい。
お子さんが歯みがきをする時、噛んで歯ブラシをダメにしてしまうことも多いのですが、
歯ブラシをお口の中に入れることに慣れることが第1目標です。
噛んでダメにしてしまう時期は、いつまでも続きません。幼児になって注意をしてあげれば噛まなくなってきます。
それまでの間は、ダメになったらその都度新しいものに変えてあげてください。
仕上げ磨きについて
お口の中が見やすく、安全で歯磨きしやすい姿勢として膝の上か、保護者の方がお子さんの後ろに回り頭をお腹や脇で固定して歯磨きしてあげます。
お子さんが上手に立っていられないうちは、保護者の方の膝の上に寝かせることをおすすめします。
ハミガキ剤を使い始めたら、唾液やハミガキ剤を飲みこみにくくするために、お子さんを立たせて歯磨きしましょう。
赤ちゃんの間はもちろんですが、お子さんがひとりで磨けるようになっても、みがき残しを防ぐために大人が仕上げみがきをしっかりしてあげてください。
歯ブラシはペンを持つようにして軽く持ち、小刻みに動かして磨きます。
2歳頃までは、上の前歯の歯と歯の間や、歯と歯肉の境目がむし歯になりやすいので、特に注意して磨いてください。
また、歯ブラシをお口の中に入れるときは頭をしっかり固定できる姿勢で行ってください。
お子さんが突然動くと歯ブラシでお口の中を傷つけてしまうこともあります。
仕上げ磨きでは、磨く力が強かったりしてハブラシが歯ぐきに当たると嫌がるので、お子さんに不快感を与えないようにすることも重要です。
お子さんが眠くなる前や機嫌が悪い時は、歯磨きを嫌がる原因につながってしまうので避けましょう。
歯みがき中に話しかけたり、数を数えながら歯磨きするのがおすすめです。歯磨きの終わりがわかるとお子さん頑張れます。
時間がかかると子どもが飽きてしまうので、短時間で手早く丁寧に磨きましょう。仕上げ磨きが終わったらほめてあげることも大切です。
乳歯は永久歯より小さい分、エナメル質が薄くなっておりむし歯になると、あっという間に神経まで届いてしまうので要注意です。乳歯が生えてきたら、仕上げ磨きはもちろん、歯科医院で定期的に健診を受けるようにしましょう
歯ブラシの選び方
お子さん用の歯ブラシは握りやすい太めのグリップで、小さな子どもの口に優しい柔らかめの毛先のものが適しています。
子ども用歯ブラシには対象年齢が記載されています。必ずチェックするようにして、お子さんの手や口に合うサイズのものを選んで下さい。
歯みがきでの事故は子どもの事故の中でも多数を占めています。喉を突くことを防止する安全プレート付きの歯ブラシや、柄の部分が丸みを帯びたもの、転倒した際には口への負担が軽くなるように曲がって折れない素材を使用しているものなどもあります。
お子さんが自分で歯ブラシを握っている時には、目を離さないように気をつけて下さい。
保護者の方が使う仕上げ用には、持ちやすいように柄が長めのもので、ブラシ部分がコンパクトなものが適しています。歯ブラシの植毛部分が歯2本分の幅を目安と考えてください。また、はぐきを傷つけずに磨きやすいよう、毛先が丸く加工してあるものがよいでしょう。
まとめ
今回は、生後9ヶ月からのお子さんのはみがきに関してまとめてみました。せっかく親子のコミュニケーションができる時間ですから楽しく、ピカピカに磨いてあげれると良いですね。歯みがきタイムが楽しくなるよう、歌を歌ってあげながら磨いてあげるのもおすすめです。
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