高専とは?進学、就職先は?5年間通った僕が圧倒的に推す理由。

高専

高専が全国にいくつあるとか偏差値一覧だとか細かい情報は他のサイトにお任せして、今回は実際に5年間生活した僕が体験談を含めて内部事情をお話ししていこうと思います。僕の出身校をベースにお話ししていくので、他の高専との違うところ多少あると思いますが予めご了承下さい。

概要

高専は、工業高等専門学校の略称であり(この記事では高専と呼称)、工学系技術者の育成を目的とした5年制の専門学校です。生徒の自主性を重んじ、生徒主体の自由な校風が特徴です。

偏差値は60台が多く、電気系、情報系、材料系、建築系、生物系、化学系などの学科があります。商船高専は内部事情等全く分からないためこの記事では対象外とさせていただきます。

入試形式(推薦入試、一般入試)

高専には、推薦入試一般入試があります。

推薦入試は、中学の内申点がある一定値を満たしていれば出願でき、口頭試問含む面接と中学時代の成績で合否を決めるところが多いです。

一般入試は、国語、数学、理科、社会、英語の筆記試験で数学、理科の配点が高いところが多いです。

受験を考えている方は、志望校のホームページでより詳しい情報を調べていただければよいかと思います。

学校行事、部活動、寮生活など

勉強

課題が少なく、進学校のように課外授業もありません。そのため、自由な校風に甘えて勉強をしなくなってしまう人とまじめに勉強を頑張る人では学年を追うごとに学力の差が広がっていきます。

同じ入試を通って入ってきてるわけですから、上は青天井だとしても下は最低限の学力はあるはずです。

しかし、現状は悲しく自主的に勉強をしないと本当に何も身につかず、留年の危機、最悪退学が見えてきます。ひどいクラスだと1/4が留年or退学ということもありますので、自由の意味を履き違えると悲惨な現実が待っています。

脅すような感じになってしまいましたが、過去問をやればだいたいできますし、いざとなったらお情けで単位を出してくれる教員の方も結構います。

普通に勉強していれば留年の心配はありませんので安心してください。

クラスの雰囲気

高専にはクラスのヒエラルキーなるものが存在しません。

良い意味で他人に無関心な人が多く、趣味や気の合う人とのみ関わるといった感じが強いです。

そのため、いじめのようなくだらないものはありません。また、男女比のバグとオタク率の多さも高専の大きな特徴です。(個人の意見です)

服装は2年生、3年生までは制服でそれ以降は私服のところが多いと思います。

僕の高専では染髪、ピアスOKだったのでおしゃれを楽しみたい方にはおすすめです。

学校行事

僕のいた高専では、運動会、修学旅行といった一般的な高校にある行事がありません。

しかし、その分学祭に力を入れていて大学と同じくらいの規模で行われます。

学外からも沢山の方が来て、軽音部やゲストバンドのライブ、ミスター&ミス高専などとても盛り上がるので高専が近くにある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

部活動

部活動は種類が豊富で、兼部をしてる人も多いです。

また、運動部は一般的な高校に比べてゆるめの傾向にあり、週一回以上の休み、平日は3時間の練習時間という部活が多いです。

そのため、スポーツで全国大会に行って活躍したいという方にはあまり向いてないと思います。

僕は、5年間運動系の部活に入っていましたがとても楽しかったですよ。

寮について(費用、雰囲気など)

高専は市外、県外から来る人が多いため基本的に寮があります。

僕のいた寮では、月額約36,000円(食費、ガス、水道、電気、運営費込み)で、1~3年生2,3人部屋、4年生以上1人部屋でした。

寮では一緒に過ごす時間が長いため、すぐに仲良くなることができます。(1年生のときは、やたら偉そうにしてくる先輩の愚痴で仲良くなれます。

門限や消灯時間などの制約はありますが、共通のゲームの話で盛り上がったり、休日はみんなでサッカーをしたりそれ以上に楽しい時間を過ごすことができます。

僕は1人でいるより友達と遊んでいる方が好きだったため、とても楽しい5年間を過ごすことができました。

実験とレポートと卒業研究

高専には実験、レポート、卒業研究という地獄が存在します。

僕は電気系学科出身で、プログラミング、電気回路、電動機、高電圧等の実験がありました。中学の理科の楽しい実験を想像しておられる方もいると思いますが、大半が楽しくないです。

回路の悪いところが分からない、理論値と実測値が合わない、終わるまで帰れない。手書きでレポート用紙20枚に及ぶレポートを徹夜で仕上げます。(コツコツとやっていればこんなことにはならないです。)

他学科の友達の誘いも「ごめん、レポートがあるんだ」というと確実に断ることができます。

卒業研究も実験と似ていますが、自分達で考えて進めていく必要があります。

また、中間報告、最終報告では自分の研究内容を教授、同級生の前で発表します。中途半端な知識と理解で挑むと教授陣の質問攻め&論破でボコボコにされるため強いメンタルが育ちます。

 

進路(就職、大学編入、専攻科への進学)

5年生になると、就職するか大学の進学するかの選択を迫られます。高専卒での採用は技術職が多いため研究職を目指す人や、大卒、院卒での採用を希望する人が主に進学します。

就職

就職は学校推薦を使って内定をもらう人がほとんどです。

学校推薦はチート級に強く、かなりの確率で内定をもらえます。

内定をもらった場合は必ず行くという条件で学校推薦を使うため、企業側としても確実に人材を確保できるという点で双方にメリットがあります。

就職した同級生の進路は、一度は聞いたことあるような有名企業ばかりなので就職はかなり強いと断言できます。

進学

進学組は、国立大学の工学部へ3年次編入or高専の専攻科へ進学する人がほとんどです。国立大学への3年次編入は、大学にこだわりがなければ、大学入試を受ける高校生に比べてメリットがかなり大きいです。

日程の被らない限り国立大学を複数受験できますし、地方国立大学の多くは数学、英語or TOEIC、専門の3科目型が多く、高校生に比べて負担がかなり少ないです。

はっきり申し上げて、「国立大学工学部」を目指すのであれば高専は最強と言っても過言ではありません。

なぜ「大学にこだわらなければ」と意味深な前置きをしたの?と疑問に思った方もいらっしゃるでしょう。

その理由は大きく3つあります。以下、旧帝大や東工大など難関大学に焦点を当ててお話をしていきます。

編入試験の注意点

一部大学の強制留年

東京大学や京都大学などの一部大学では単位認定の関係上強制的に留年するため、実質一浪のような状態になってしまいます。

一浪で東大、京大に行けるのなら安いものだ!と僕は思いますが、現役で受かる実力があり、ストレートで卒業したいのであれば大学入試を受けた方が良いですよね。

勉強をやめる誘因がある

難関大学を目指す際に勉強をやめたくなるインセンティブがかなりあるということです。高専からの編入試験で塾に通うのは一般的ではありません。(田舎の高専に通ってたこともあるかもしれませんが、僕の知る限り1人もいません。)

そのためほとんどの人が参考書を片手に1人で黙々と勉強を行います。

もちろん、分からないところは教授に教えてもらうことができますが、塾のように手取り足取り教えてもらえるというのは難しいですし、強制力がありませんのでやらされないと出来ない方には難しいかもしれません。

さらに、旧帝大や東京工業大学、その他大学の二次募集は試験時期が遅く、就職する人や早く編入試験を終えてる人が多い高専だと、みんなが遊んでる中勉強しなければなりません。

そのため、地元の国立大学受かってるしもういいかなとなってしまう可能性は大いにあると思います。

学校で習ってないところが試験範囲

学校で習ってない範囲が多いため、1から独学でやる必要があるということです。(高専のカリキュラムによるため進学が多い高専ではこのようなことはあまりないかもしれません。)

例えば、僕の高専では、非化学系の学科だと化学は理論化学しか講義で扱いません。しかし、編入試験の範囲は理論化学、無機化学、有機化学の大学基礎レベル。数学、物理も大学範囲のため講義でやっていない分は独学で身につける必要があります。

また、大学によっては数学、英語 orTOEIC、物理、化学、専門のフルコンボがあるので高校生に比べて負担が少ないというメリットもありません。

大学編入と専攻科の違い

進学は大学編入と専攻科に分かれるって言ってたけど何が違うの?っ思った方もいるでしょう。

ざっくりいうと、大学編入は卒業後、大学の三回生or二回生になり、専攻科は高専生活を二年間延長するといった感じです。

大学編入のメリットデメリット

メリット

・憧れの大学生ができる、楽しい!

・優秀であれば専門科目で無双できる。

・新しい環境で新鮮な気分を味わえる。

デメリット

・内部生はすでにグループができているのでボッチになる可能性がある。

・部活、サークルでの立ち位置が微妙。(ガチガチの部活動系に入らなければあまり関係ない)

専攻科のメリットデメリット

メリット

・同じ環境で勉強が続けられる。

・学費が安く済む。

・大学院に専攻科枠なるものがあり、難関大学院に入り易かったりする。(専攻科の先輩談)

デメリット

・単純に同級生が減るので寂しい。

・大学生が羨ましくなる。(専攻科の友人談)

まとめ

大切なことなのでもう一度言いますが、国立大学工学部に行きたい、大手企業に行きたいという方にとっては高専は絶対おすすめです。大卒では難関大学出身者ばかりの企業から沢山の求人が来ます。

高専の友人も同期は有名大出身者ばかりと言ってたりします。気になった方は最寄りの高専のホームページで主な就職先などをみてみてください。

今回は、僕の実体験をもとにかなり主観的な内容になりましたが役に立ったでしょうか。

もし読んでいるあなたが、中学生や中学生の親御さんであれば高専という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?

 

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今回は、TOEIC300点台だった僕が2ヶ月で760点(L415、R345)まで伸ばした勉強法をご紹介します。 この記事は、英語が苦手だった僕でも目標点数を取れた方法をみなさんに共有したいという趣旨で書いておりますので怒らないでお付き合いいただければ幸いです。 人によって合う、合わないがあると思うので、役に立ちそうな情報を掻い摘んで参考にしていただけたら良いと思います。 僕の勉強法は、英語を基礎から学んでTOEIC満点を狙う方や英会話取得を目指す方には向いておりません。 中学英語の文法知識ベースで小手先だけのテクニックと単語力でゴリ押しする方法です。

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