フレーミング効果とは
同じ内容であっても、表現方法の違いで受け手に異なる印象を与えることができる効果のこと。
このフレーミング効果は、英語のframe(縁、枠組み)が由来となっています。同じ絵画でも、安っぽい額縁に入れるのと、高級感の溢れる額縁に入れて飾るのでは異なる印象を抱きますよね。行動経済学や心理学で用いられ、よく耳にする言葉なので覚えておいて損はないはず!では、さっそく具体的な例と解説をしていきたいと思います。
具体例1:タウリン1000mg配合
最もよく目にする事例だと思います。「タウリン1g」だと少ないな~と思うかもしれませんが、「タウリン1000mg配合!」と書くと成分がたくさん含まれてて効果がありそうだなと感じると思います。私も疲れているときは、タウリン1000mg配合の某ドリンクを飲んでファイト一発~、元気が出てきます。
具体例2:一杯20円のコーヒー
店頭に並ぶインスタントのコーヒーのパッケージに「一杯○○円」と書いてあるのを見かけたことはありませんか?1箱25本入りで500円だと高く感じますが、1杯20円と言われると安いと感じてついつい買ってしまうかもしれません。質は全く違うと思いますが、喫茶店に行くとコーヒー1杯は数百円しますから、安く感じるのも当然ですね。
具体例3:朝三暮四
宋の狙公(そこう)が猿に朝3つ、夕方に4つやると言ったら少ないと怒ったので、朝4つ、夕方に3つやると言ったら喜んだという話で、目先の違いに気を取られ、結果が変わらないということに気付かないという意味の中国の有名なことわざですね。しかし、経済学では上昇選好(以下で解説)という言葉があるように人間は物事が徐々に良くなる方を好むため、夕方に4つもらえたほうが嬉しいのでは?と思いますが…。まあ猿は動物ですし、これは空想の話ですからね。もし、狙公さんが経済学者だったら朝四暮三ということわざになっていたかもしれませんね。
上昇選好とは
人間は物事が徐々に良くなる方を好むという理論です。下の表ではAさんとBさんの給料を日別に表したものです。AさんとBさんは結果的に同じ給料を受け取りますが、上昇選好によるとだんだんと給料が増えるAさんのほうが満足度が高くなるということになります。
まとめ
今回は、行動経済学で用いられるフレーミング効果と上昇選好について解説しました。具体例で挙げたようにフレーミング効果は様々なところで応用されています。もしかしたら、あなたが知らないうちにフレーミング効果の術中にはまっているかもしれません。行動経済学は理解しやすく、面白いので興味の湧いた方はぜひ調べてみてください!

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